マイクロ発電のいろいろ

インタラクション・デザインは、電気なしでは成立しないと言ってよいほど、ほとんどのプロジェクトで電力を必要とする。電力を使わないインタラクションもテーマとしては面白いのだが、電池やコンセントといった一般的な電力源ではなく、小さな発電機を活用した新しい電力からも面白いインタラクションの発想が生まれてくるのではないだろうか。

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圧力で発電

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人が歩いたりモノが移動したりする際に生じる圧力のエネルギーを利用して発電する仕組み。良く知られているものに、発電床がある。人の行為との直接的な関連から、新しいインタラクションの可能性が広がる。

出典: wikipedia渋谷経済新聞

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光合成過程で発電

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藻類は光合成の過程のなかで発電することが可能だという。細胞中の緑葉体に電極をさし非常に小さな電流を得る。上の写真は、藻類の光合成を電力として活用するライトのコンセプトモデル。日中に光合成で発電したものをバッテリーに貯えて夜に灯として使用する。アメリカエネルギー省では藻類由来のバイオ燃料の研究に2400万ドルの投資を行うという発表もあったようで、今後の実用化が期待される。

出典:I NEW Idea(Latro Algae Lamp) inhabitat(US Government Makes $24 Million Investment in Algae Biofuel Research)Mike Thompson

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コーラで発電

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NOKIA社のコンセプトモデルで、コーラで発電する携帯。糖からエネルギーを取り出す生体システムを応用した燃料電池から電力を獲得するというもの。電池が無くなったら、新しいコーラ(糖)に入れ替える。燃料を入れるという行為自体が少し楽しく、これまでの情報機器と人間との関係とは異なる、新しい関係性が生まれるのかもしれない…

出典:inhabitat

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ハエで発電

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こちらは、「Lampshade robot – ultraviolet LEDs」と呼ばれるもので、青色の光に集まったハエなどの昆虫を、燃料とするランプシェイド型ロボット。糖からエネルギーを取り出す仕組みに似た有機物の化学エネルギーを電気エネルギーへ変換させる微生物燃料電池にを活用している。将来的には、青色に光ることでハエ等の昆虫を集め、その昆虫を燃料として光続ける「自給自足」型ロボットとすることが目論まれている。

出典:NewScientistRCA(Living with Robots)

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太陽電池

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液体シリコンを塗ることで太陽電池を作る北陸先端科学技術大学院の技術。現在では、窒素が充満した装置内でなければならないなど特殊な装置が必要ではあるものの、既存品の20%程度の発電能力が実現できているそうだ。このようなマテリアルや装置が入手しやすくなれば、地域特性や製品特性にあったデザインで、もっと手軽に太陽光で発電する製品を作ることができるようになるのかもしれない。

出典:msn 産経ニュース

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水力発電

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最後に紹介するのは、実際に販売されている非常に小さな水力発電器。家庭で使われているホースなどを接続して簡単に水力発電ができるというもの。3.6V、300mAの出力を得ることができる。このような簡易的な仕組みを活用することで屋外での簡易的なインタラクションの可能性などが広がるだろう。(thanks, @sentoki)

出典:千石電商

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